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ガミシュのコツ

- ガミシュを制するものはドゥドゥクを制す! -

ドゥドゥクをはじめてまず難しいと感じるのは、ガミシュと呼ばれるリードの扱い方ではないでしょうか。ここを注意深く見ていくことで、コツを掴めることができます。ここではそのヒントを7つ簡潔にご紹介します。

詳しいやり方が知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

1

まずは寝ているガミシュを起こせ!

しばらくキャップをしていたガミシュは熟睡している状態です。よいコンディションでガミシュ君に活動いただくためには、まず、水をかけたり、息を強く吹き込んだりして、熟睡しているガミシュを叩き起こします。※手荒に扱うのとは違います。

すぐに起きる子/なかなか起きない子/起きると、とてもいい音色だけど、すぐに眠くなる子/音色はまあまあだけど不眠不休で頑張る子/まったく読めない気まぐれな子など、それぞれ個性がありますので、寄り添いながらつき合っていきます。

2

レギュレーターの調整は0.5ミリ単位で

レギュレーターのほんのわずかな調節で、吹き易さも音色も音程も変わります。また、吹いている間にも刻々と変化する葦の膨張・収縮に合わせてレギュレーターを微調節していくこと。また、レギュレーターを長期間使用し続けていると、緩みが出てきます。

そんな時は、

● 他にもいくつか余っているレギュレーターがあれば、代用できないか検討してみる

● レギュレーターの内側にテープなどを貼り、レギュレーターに厚みをもたせる

● レギュレーターにオイルを塗り、ライターの火に軽く30秒程炙り、全体を収縮させる

  ※こがさないよう注意

3

休む時は、先は閉めて他は緩ませる

ちょっとした休憩でもキャップを忘れずに!また吹き終わったらキャップをして、レギュレーターを緩め、乾燥させること。「先は閉めて、他は緩ませる」これがガミシュをちゃんと熟睡させる(長生きさせる)コツです。

4

ガミシュの寿命に特に決まりはない

ガミシュ本体に明らかな割れや破損が生じたら、その時点で寿命です。ただ、そうではない場合、太く短い寿命の方、細く長く生きる方、寿命かと思っていたら1年後に復活した方など、さまざま。10年以上も使用している人もいますし、本国のプロ奏者の中には3ケ月もたないという人も。

5

良いガミシュの条件とは?

多くのガミシュを見て触って吹いて見極めていくことが何より重要ですが、主に「お土産品」として作られたガミシュは、全体的にその造りや音色が雑です。最低限度の良し悪しがわかれば、あとは人それぞれ。購入時はいまいちだと思っていたガミシュが、半年後には好きになっていることも。変わったのはガミシュなのか自分なのか…そこも含め「変化する自然物」と関わる面白さです。

6

ピッチのベースアップ&ダウン

長時間の演奏や経年変化により、レギュレーターの調整だけでは基準のピッチが合わせられなくなる場合があります。そんな時は、

 

ピッチを上げたい時

ガミシュに巻かれた糸の分量を減らすことで、ガミシュがより深く本体に差し込まれるようになります。結果的にドゥドゥクの全長が短くなり、ピッチが上がります。

ピッチを下げたい時

ガミシュに巻かれた糸をさらに巻き足していくことで、ガミシュがより浅く本体に差し込まれるようになります。結果的にドゥドゥクの全長が長くなりピッチが下がります。

※糸の増減により調整可能な幅は、A管の場合でおおよそ四分音。

糸の調整でも下がりきらない場合は、「ピッチダウン・リング」を使用して、ガミシュの底を持ち上げることでさらにピッチを下げることが可能になります。​

※調整可能な幅は、A管の場合でおおよそ半音

市販されていないため、自作します。作り方は下記をご参照ください。

ピッチダウン・リング(PDR)の作り方

duduk (7).jpg

適切なサイズの「指ぬき(裁縫具)」を購入

使用するドゥドゥク本体の差し込み口の内径と、使用するガミシュの底部の外径、またどの程度の距離を底上げしたいかで、購入する指ぬきの形状、種類、サイズは違うので、それぞれ細かい検証が必要​です。

❷ 底部を適当な長さにカット

最後に糸を巻く(少し太くなる)ことを考慮し、あまり短くし過ぎないこと。最終的にPDRをガミシュに差した際、ガミシュの底部とPDRの底部が同位置にくることが好ましい。

❸ カット面をヤスリで滑らかにする

❹ 必要であれば好みに応じて着色する。

❺ 糸を均等に巻き、完成!

7

つねに良いコンディションで演奏を

ドゥドゥクの音色の7~8割はガミシュと言っても過言ではありません。なるべく良品質のガミシュを手に入れましょう!

ガミシュの状態が良くないと、やはり吹いていても気持ちが良くありません。吹く前に、手持ちのガミシュの状態を十分に把握するようにしましょう。つねに心地良いドゥドゥクの音色を感じながら演奏できるように、良いコンディションを保つように心がけましょう。

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